【個別の相談】No.65 1年半で18キロも体重が増えてしまいました。一向に減りません。
質問内容
はじめまして。
初心者からの質問です。(40代女性)
ホルモンバランスの乱れと過度のストレスから、1年半で18キロも体重が増えてしまいました。戻すために試行錯誤していますが、一向に減りません。
仕切り直したいのですが、何から取り組めばよいでしょうか？早く減量しなければ、確実に病気になってしまうと思います。
アドバイスをいただけたら有難いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
私の回答
本件、ポイントとしては下記の2点とお見受けします。
・ホルモンの乱れ
・過度のストレス(とおそらく過食)
これらの解決に最適なのは、はやりメガビタによる足し算ダイエットでありましょう。
まず、ホルモンの材料はコレステロールであり、その変換にビタミンEが必要となります。
コレステロール
↓
プレグネノロン
↓
プロゲステロン
↓
エストロゲン
このため、ホルモンバランスを適正化するため、高脂質食を摂る必要があります。
低脂質のダイエットを行うと、絶対的に、性ホルモン産生量が減るため、
・生理が止まる
・胸からヤセる
・(男性の場合)勃たなくなる
といった悲劇が起こりやすくなります。
さて、ここで重要なのは、脂質を代謝するための栄養素です。
脂質代謝のためには多くの栄養素が必要になりますが、その中で、日本人女性が最も不足しやすい栄養素がございます。
その名を「鉄」と言います。
鉄が不足する
↓
電子伝達系が十分に働かない
↓
脂肪が燃えない
↓
エネルギー不足になる
↓
糖質の欲求が高くなる
↓
デブになる
というのは、若い日本人女性によくあるパターンです。
何故日本人だけなのかと言うと、海外では小麦に鉄を混ぜているからです。
一方、日本ではそのような対策は一切取られておりません。
https://ameblo.jp/kotetsutokumi/entry-12598225908.html
【ご参考】
項番13「世界の食品への鉄添加」をご覧下さい
https://mizunodoc.jp/archives/901
このため、ただでさえ鉄不足になりやすい我が国の若い女性はますます鉄不足が進行し、米・小麦・芋・砂糖に依存してしまうという負の連鎖が発生します。
…これはもう農水省の陰謀かもしれません(笑)
昨今、糖質選択という名で中途半端に糖質を食べさせる事を良しとするマクロビ崩れのロカボ陣営が蔓延っていますが、これはまさに鉄不足の日本人女性をターゲットにした戦略だと言えましょう。
鉄不足が酷い人は脂質を代謝できないため、糖質制限をすると速やかに不調に陥ります。
このため、「適度に糖質は必要！」と唱えて然るべき糖質製品を買わせようとする巧妙なマーケティングなのでございます。
【ご参考】
女性がいきなりスーパー糖質制限をしても上手くいかない理由
https://ameblo.jp/kotetsutokumi/entry-12236787882.html
また、とある団体は、
「キレート鉄は危険！」
「鉄過剰は危険！」
「鉄を除去するほうが健康的！」
と唱え、この悪しき流れに拍車をかけんとしております。
まぁそりゃあそうです。
若い女性の鉄不足が治ってしまったら、糖質制限を選択する人達が圧倒的に増えてしまいますからね。
糖質商品を売っている企業からしたら、死活問題なのです。
従いまして、まず最初に「鉄不足を解消」することをお勧め致します。
1日2錠～3錠を目安に、キレート鉄サプリを普段の食事と共に飲むと良いでしょう。
https://jp.iherb.com/pr/Now-Foods-Iron-Double-Strength-36-mg-90-Veg-Capsules/54089
また、食事の動物性タンパク質を増やす事も必要です。
タンパク質ファーストで食事をすると、食欲が抑制されると共に、代謝の主酵素であるアミノ酸が十分供給されることで内臓やメンタルを含む身体の色々な箇所が修復されていきます。
摂取量ですが、まず以下の3食品を3単位ずつ摂ることを目標にしましょう
卵：3個
プロテイン：3杯
肉(何でもいいので)：300g
【ご参考】
（超基礎編-3）、鉄不足はタンパク不足である
https://ameblo.jp/kotetsutokumi/entry-12275380519.html
ビタミンEは、1日400IU～800IUで良いでしょう。
懐に余裕があれば、2000IU～4000IUでも良いです。
(4000IUは重い不妊症すら治るレベル)
https://jp.iherb.com/pr/Solgar-Naturally-Sourced-Vitamin-E-268-mg-400-IU-100-Softgels/9902
【ご参考】
ビタミンEによる不妊症治療の症例
https://ameblo.jp/kotetsutokumi/entry-12258628741.html
【ご参考】
基礎から学ぶビタミンＥｰ１１．不妊症とビタミンE1
https://ameblo.jp/kotetsutokumi/entry-12249495103.html
また、ビタミンEは「d-α-トコフェロール」である必要があります。
安物のビタミンE製品には「dl-α-トコフェロール(光学異性体)」が主成分のモノがあるため、飲んではいけません。
【ご参考】
基礎から学ぶビタミンＥｰ２．ビタミンEの種類と作用
https://ameblo.jp/kotetsutokumi/entry-12243814918.html
また、ビタミンCも必要です。
肉体的・精神的あらゆるストレスに対抗するため、ビタミンCが多く必要となります。
脂質代謝に必要なLカルニチン合成のためにもCは必要です。
ビタミンCの摂取量は、日によって大きく変動します。
一般的に、ストレスが多い時ほど、必要量は増えます。
私の場合、おおよそ1日10g程度飲みます。
ビタミンCは最も摂取量が多くなるため、コスパの良い粉タイプをおすすめしています。
https://www.amazon.co.jp/dp/B01DXP336Q/
タンパク質はもちろんのこと、ビタミンCとEは美肌効果もあるため、基本的に多めに摂ると良いです。
特にビタミンEは、ヘイフリックの限界を延長し細胞レベルで老化を止めます。
https://ameblo.jp/kotetsutokumi/entry-12243478047.html
当然ながら、ビタミンB群も必要です。
糖質・脂質・タンパク質、すべての代謝に必要なので、これを欠かす事はできません。
https://jp.iherb.com/pr/Now-Foods-B-50-100-Veg-Capsules/39670
また、相談を請ける中で意外と多かったのは、Mg不足のケースです。
糖質を食べているとB1だけでなくMgも枯渇するので、こちらも検討してみて下さい。
https://jp.iherb.com/pr/Doctor-s-Best-High-Absorption-Magnesium-100-Chelated-with-Albion-Minerals-100-mg-120-Tablets/15
結論として、優先順位順に、以下を導入することをおすすめ致します。
①キレート鉄＆ホエイプロテイン
②ビタミンBCE
③それ以外のビタミンミネラル
④筋トレ
食事内容は、以下の順序で変えていくと良いでしょう
①高タンパク＆良質な脂質(MEC食のイメージ)
↓
②(鉄の充足と共に)徐々に糖質を減らす
↓
③糖質が無くても平気な状態
このアドバイスの本質は、「脂肪を燃やす前に、脂肪を燃やせる身体を作りましょう」という事です。
脂肪が燃えない身体になっているのに、無理してカロリー制限してもツライだけですので。
以上、ざっくりとした内容ではありますが、日本人女性によくある鉄不足型肥満を想定した足し算ダイエット講座でした。
貴女の健闘を祈ります。
解説
日本人女性の9割は深刻な鉄・タンパク質不足です。
質的な栄養失調のせいで過食や肥満、あるいはメンタル、ホルモンバランスが乱れているため、これを改善せずに無理に減量に走ると、やればやるほど不健康な身体に壊れていきます。
このため、まずは足りない栄養素を補充し、ダイエットできる身体の土台を作る事が必要です。
気合いと根性で長時間の運動＆カロリー制限を無理強いさせて減量させようとする指導方針は、もう止めにしましょう。